熟成肉の部位一覧!部位ごとの味やおすすめの食べ方をご紹介
熟成肉って限られた部位でしか作れないと思っていませんか?
実はいろんな部位で熟成肉は作れるんです!
今回は、熟成される代表的な部位と部位別におすすめの食べ方について解説します、
熟成肉になる代表的な部位と特徴の概要
一概に「牛肉」と言っても、部位によって風味や食感が違うのはみなさんもご存じですよね。
熟成することでお肉の風味やうまみは変わりますが、部位の特徴自体は大きく変わりません。
熟成肉に使用されている代表的な部位の具体的な特徴をご紹介します。
モモ
モモは言わずと知れた馴染みのある部位。
牛が運動をする際によく動かす場所なので、筋肉質で赤身がしっかりとした噛み応えがあります。
噛めば噛むほど、お肉本来の濃い味を楽しむことができます。
モモ肉は「内もも・外モモ・しんたま・ランイチ」の4つに細かく分かれます。
脂身が少なくたんぱく質やアミノ酸が多く含まれており栄養価も豊富なので、脂身が苦手な方や体づくりやダイエット中で食事を気にしている方にもおすすめの部位です。
ヒレ
「お肉の女王様」と呼ばれているヒレは、赤身肉のなかでも運動負荷がかからない部位なので、とにかく柔らかいのが特徴。
1頭の牛から約3%しか取れないため、高級食材としても有名で、ギフトで贈っても喜ばれる、世代を問わず人気の部位です。
ヒレは、先端部分「ミニョン」、中心部分「シャトーブリアン」、根元部分「テート」、側面部分「サイドマッスル」に細かく部位が分かれています。
なかでもシャトーブリアンは希少価値が高いため、価格も高騰します。
メディアでもよく取り上げられるので、ご存じの方も多いのではないでしょうか?
ランクの違うお肉でもハズレがほとんどなく、安定したクオリティを発揮してくれるヒレ。
安くはありませんが、赤身の柔らかさと旨みは他の部位では味わえない、唯一無二の存在です。
サーロイン
「お肉の王様」、サーロイン。
ステーキの王道としても有名なので、ステーキと言えばサーロインを連想する方も多いのではないでしょうか?
サーロインはロースの一部で、先ほどご紹介したヒレとお隣同士。
牛の背中から腰辺りのお肉で、柔らかな肉質が特徴です。
きめの細かいサシ(霜降り)が入っており、濃厚な脂の甘さと赤身肉の旨さの絶妙なバランスを味わうことができます。
王様と言われているだけあって、ステーキ以外の調理方法でもおいしく食べられるポテンシャルの高い部位です。
リブロース
肩ロースとサーロインの間に位置するリブロース。
リブロースは、脂身が多くきめの細かい肉質が特徴的。
細かいサシが入っていて、ジューシーな脂の甘みを感じることができます。
肉質はサーロインと似ている部分もありますが、大きな違いは「ロース芯」が入っていること。
ロース芯はお肉の断面を見たときに長円形に入っているロースの芯のことで、サシが入っているため肉質が柔らかくなります。
サーロインと肩を並べるほど人気の部位で、がっつりお肉を堪能したい方におすすめです。
肩ロース
牛の肩から背中にかけての部位、肩ロース。
スーパーなどでもよく見かける馴染みのある部位ですね。
牛の中で最も大きな部位なので、同じ肩ロースでも首に近い部位とリブロース(あばら)に近い部位とで違った肉質になるため、それぞれの部位によって向いている調理方法が変わります。
肩ロースは適度に脂がのっている味の濃い赤身肉であることが特徴的です。
価格もお手頃で入手しやすくいろいろな料理に使えるので、いろいろなシチュエーションで活躍できる部位です。
タン
焼肉でも人気のメニュー、タン。
牛の舌の部分で牛1頭から約1キロしか取れず希少価値が高い部位です。
細かく分けると、タン先・タン中・タン元・タン下と分けられ、舌の付け根(タン元側)に行くほど柔らかくなります。
昔は捨てられていた部位でしたが、今では大人気の部位。
たんぱく質やビタミンなどが多く含まれており、栄養価も高いことから人気を集めています。
意外にもカロリーは高めなので、食べすぎには注意が必要です。
部位別おすすめの食べ方
熟成肉は、基本的にステーキスタイルで食べるのがおすすめです。
塊で調理した方がお肉の水分が抜けにくいためです。
それぞれの部位の特徴を活かすことによっていろいろな楽しみ方ができるので、ステーキ以外の部位ごとのおすすめの食べ方をご紹介します。
モモ
噛めば噛むほどおいしい、がっつり赤身肉。 しっかり噛むことで満足感も得られる部位です。ローストビーフ
お肉料理の定番となりつつある、ローストビーフ。
熟成肉でも、普通のお肉と変わらないスタイルで楽しむことができます。
ホームパーティーやお祝い事などの特別なシーンでも大活躍のメニューです。
ヒレ
とにかく柔らかい赤身肉で、老若男女に大人気の女王ヒレ肉。
他の部位では味わえない柔らかさと上品な味わいが特徴ですよ。
牛ヒレカツ
お肉を常温に戻すのを忘れずに。
見た目はしっかり揚がっているのに、中は冷たい⋯なんてことにならないように注意してください。
しっとりと柔らかなヒレカツを贅沢にご自宅で楽しんでくださいね。
煮込み
万能なヒレ肉は、煮込み料理との相性も抜群。
じっくり煮込むことで、もともと柔らかいヒレ肉が箸ですっと切れるほど柔らかくなり、ホロホロとした食感になります。
サーロイン
ステーキのイメージが強いサーロインですが、さまざまなシーンで大活躍。
なんといっても赤身と脂身の絶妙なバランスがたまらない。
王様と言われるのも納得の部位です。
すき焼き
すき焼きに薄切りにしたサーロインを使うことで口の中でとろけるような食感に。
赤身と脂身のバランスが非常に良いので、赤身の濃い味わいとサーロインならではの脂の甘みを一緒に堪能できます。
リブロース
その希少価値はサーロインにも負けていない、極上の部位。
しっかり脂はのっているものの、サーロインと比べるとカロリーも低くヘルシー。 赤身のうまみと適度な脂身を堪能できます。
しゃぶしゃぶ
脂が多めのリブロースは、しゃぶしゃぶにすることで余分な脂を落としさっぱり食べることができます。
しゃぶしゃぶでいろいろな部位を食べ比べてみるのも楽しいですよ。
肩ロース
適度な脂と濃い味わいの赤身肉。 同じ肩ロースでも、ネック(首)側か、リブ(あばら)側かによって脂の乗り方や味わいも変わってきます。
料理によって使い分けることによって、お肉の良さを引きだすことができます。
ネック側を使うなら熟成カレー
熟成肉は通常のお肉に比べ柔らかいのが特徴ですが、ネック側の肩ロースの肉質は硬めなので煮込んでカレーに。
じっくり煮込むことでブロック肉でも柔らかくなります。
カレー以外でも煮込み料理との相性が良いので、多くのレシピで活躍できる部位です。
リブ側を使うなら牛丼
脂の乗ったジューシーなリブ側の肩ロースを使った牛丼。
しっかりとした赤身肉と程よい脂がベストマッチで、お好みで卵を落とせば濃厚な味わいにもなります。
時間がないときでもささっと作れるので忙しい方にもおすすめです。
タン
たんぱく質やビタミンが多く含まれ肉質もさっぱりしていますが、意外にもカロリーは高めなので食べすぎには注意してくださいね。
焼肉で大人気の部位です。
焼肉
タンと言えば、やっぱり外せないのが焼肉。
一般的に焼肉屋では、特上タン=タン元、上タン=タン中が使用されています。
タン元は肉質が柔らかいので贅沢に厚切りに、タン中は薄く切りサクサクとした食感を楽しむのがおすすめ。
タン先は牛がよく動かす部分なので肉質は硬く、タン下は筋張っていてタン先より更に硬いので焼肉には不向きです。
定番ですがねぎ塩やレモンがおいしいですね。
手軽に焼けるので、串に刺してバーベキューなどのアウトドアのシーンでも活躍できます。
シチュー
タン先やタン下は硬いので、シチューにするのがおすすめ。
タン先はお肉の独特な香りも強いので、じっくり煮込むことによって匂いを抑えることができ、筋繊維も崩れるため柔らかな食感へと変わります。
まとめ
熟成前と熟成後のお肉は風味や旨みは大きく変わりますが、部位そのものの特徴はほとんど変わりません。
熟成肉本来の風味や旨みを味わいたいのであれば、シンプルな味付けでステーキで食べるのがおすすめです。
ステーキ以外の調理方法でも、それぞれの部位が持っている特徴を生かしおいしく食べることもできるので、
部位ごとの特徴を知り、作りたい料理に合うお肉の部位を探してみてくださいね。