牛ロースを構成する3つの部位。各部位の特徴やおすすめの食べ方をご紹介
ちょっと特別な日や、ひと仕事終えたときにジュージューと音を立てながら口に運ぶ焼肉は、なんとも言えない幸福感を私たちに与えてくれます。
焼肉で食べる肉の部位は数多く存在します。その中でも今回は、ヘルシーさと旨さの両方を兼ね備えた人気が高い「牛ロース」に焦点をあてていきます。
牛ロースが牛のどの部位なのか説明できるでしょうか?
お肉屋さんで「肩ロース」という言葉を見ることが多いので、牛の肩の部位こそが「ロース」だと思っている方もいるかもしれません。
「牛ロース」の基本について理解していただくべく、本記事では、牛ロースそのものの解説の他に、牛ロースの各部位の特徴、牛ロースの美味しい食べ方、おすすめのレシピご紹介します。
牛ロースとは
冒頭でも触れたとおり、「牛ロース=肩の部位」ではありません。
牛ロースは、肩から腰にかけた部分であり、皆さんが思っているよりもずっと広い範囲になります。肩に近い部分は「肩ロース」、腰に近い部分は「サーロイン」、その中間の部位が「リブロース」です。
ちなみに、なぜこれらの部位がロースと呼ばれるかというと、「焼く」の英語表現である「ロースト」から来ていると言われています。
牛ロースの各部位の特徴
「肩ロース」「サーロイン」「リブロース」は同じ「ロース」でも、それぞれ個性的な特徴があります。
肩ロース
具体的な場所は、肩から背中の前部分です。
食感は日本人にとっては程よく、脂質はやや多め。
100gあたり、240kcal、脂質は17g程度。
脂質がやや多いですが、タンパク質やビタミンB1、カルニチンが多く含めまれるため、ダイエットに適した部位です。
サーロイン
サーロインは「ステーキ用の高級肉」として認識されており、牛肉の中でも最高部位と言われています。
焼肉店の出入り口にサシ(脂)がほどよく入った高級なお肉が看板商品として展示されていますが、これこそがサーロインなのです。
サシがほどよく複雑に入り込んでいるため、弾力のある部分と柔らかい部分を同時に味わうことができ、程よいやわかさの中に肉本来のジューシーさを感じ取れます。
100gあたり、300kcal、脂質は24g程度です。
外側にまとまった脂が付随してる場合が多く、これを取り除けば脂質を少し抑えられます。
リブロース
リブは「あばら骨(肋骨)」を意味しています。
筋が少なく脂の上質さが際立つため、焼肉で人気のメニューです。
100gあたり230kcal、脂質は16g程度。
リブロースが3種類の牛ロースの中で一番ヘルシーだと言えます。
美味しい牛ロースの食べ方
牛ロースを美味しく味わってもらうため、3つの牛ロースについて「おすすめの食べ方」、「美味しい焼き方」について解説していきます。
肩ロースのおすすめの食べ方
肩ロースの脂は、サーロインやリブロースとは異なり、塊として一箇所に存在している場合が多いです。多少脂っぽく感じたりしがちなのも事実。
この特性から、七輪や網焼きで脂をある程度落としてから食すのがおすすめです。しゃぶしゃぶでも、特有の脂っこさを押さえ込み美味しく食べられます。
サーロインのおすすめの食べ方
なんといってもステーキです。先ほどの肩ロースのように脂がくどくないため、わざわざ落とす必要はありません。むしろ、その脂を十分楽しむべきです。
脂まで美味しく食べられるステーキは、サーロインにとっておきの調理法なのです。
リブロースのおすすめの食べ方
サーロインと同様に脂まで楽しめる部位なので、ステーキはおすすめの調理法です。また、脂が上品であるため、ローストビーフやすき焼きにしてもリブロースの魅力を十分に引き出せます。
牛ロースの美味しい焼き方
次に、ステーキとしての美味しい焼き方を紹介します。
まずは、厚手のフライパンを用意しましょう。理由は高温を維持でき、しかも、お肉全体に均等に火を通せるからです。
肉にふりかける塩は旨味成分も包含する「岩塩」を、胡椒については肉本来の風味を消さないようにあまり香りがきつくない黒胡椒を使用すると良いです。
焼く前にお肉を常温に戻しておきます。牛脂などを引いて中火でお肉を焼きますが、ポイントはお肉をなるべく動かさないことです。
片面が半分近く焼けた段階で静かにひっくり返し、水分を閉じ込めるためにもアルミ箔で蓋をします。蓋をしたら弱火と中火の中間くらいの火力で2分ほど焼き続けます。
焼き終わったら火を止めて、10分ほど蒸らしたら完成です。
おすすめのアレンジレシピ
おにぎりを巻くものと言えば一般的に海苔ですよね。今回はそんな常識にとらわれない挑戦的なアレンジレシピを紹介します。
その名も「ひとくち肉巻きおにぎり」。おにぎりを海苔の代わりに牛ロースで巻くものです。簡単なので気軽に挑戦してください。
材料(二人分)
ご飯:茶碗1杯(小さめな茶碗の場合は1杯半)
牛ロース(薄切り):100g
油:少々
醤油:小さじ2杯
白胡麻:小さじ1杯
作り方
ご飯に醤油と白胡麻を混ぜ、おにぎりを4つ作っていきます。この4つのおにぎりを、牛ロースで巻いていきます。この時、牛ロースとおにぎりをきちんと密着させるのがポイントです。
フライパンに脂を満遍なく敷き、肉ボールを転がしながら焼いていきます。
お肉の色が変わり始めたら火を止めます。
予熱で焼いていき完成です。
そのままでも十分美味しいですが、好みでわさび醤油をつけても美味しいです。
まとめ
牛ロース各部位の特徴、牛ロースの美味しい食べ方、おすすめのレシピご紹介しました。
牛ロースの部位は
肩に近い部分は「肩ロース」
腰に近い部分は「サーロイン」
その中間の部位が「リブロース」。
美味しい焼き方は
・厚手のフライパンで
・岩塩・黒胡椒を使い
・焼く前にお肉を常温に戻し
・焼いてるときはお肉をなるべく動かさないこと。
部位や調理方法によって異なる牛ロースを、特徴を踏まえてお楽しみください。