【16種】牛の希少部位の種類や基準。超激レア部位もご紹介

焼肉屋で肉を注文するとき、どんな肉を注文していますか?

メニューの中には聞いたことのない部位もあるのではないでしょうか。味や食感が分からなければ、食べたことのない部位は注文しにくいものです。

・希少部位にはどんな種類があって、どれが美味しいのか?
・自分は何が好きなのか?
・子供が食べても食べやすい部位は?
など迷ってしまいますよね。

注文時に迷わず、焼肉をもっと楽しむためにも希少部位について知っておきましょう!

この記事では、焼肉用の希少部位を赤身肉とホルモンに分けてご紹介します。記事を読めば、焼肉屋で希少部位を迷わず注文できるようになります。

希少部位とは

牛1頭から取れる量が少ない部位のことを希少部位と言います。牛400〜600キロに対して、だいたい2〜3キロしかとれない部位を指します。

希少部位がいつでも焼肉屋にあるとは限りません。あれば、「ラッキー!」と思い注文してみることをオススメします。通販で買える部位もありますが、初めて食べる部位は焼肉屋で食べてみるのが良いでしょう。

味や食感の好みもあるので、お店で一度味わってから、気に入ったら通販などで購入し、自分で調理して食べるのがおすすめです。部位ごとの調理方法や味の特徴を知ってから食べると、新たな食べ方を発見できるかもしれません。 

赤身肉の希少部位

「近江牛」生産・流通推進協議会 より

シャトーブリアン

「究極の赤身肉」といわれ、肉好きでなくても一度は食べてみたい最高級の部位です。

細長い形状をしたヒレのうち、中央部の最も厚みがある肉質の良い部分を指します。洒落た名称の由来は、フランス革命時代の貴族で作家の「シャトーブリアン」が好んで食べていたことです。

牛一頭から約600gしか取れず、高価でレアな部位です。

イチボ

 「イチボ」の名称の由来は諸説ありますが、英語の「aitchbone(エイチボーン)→ イチボ」に訛って変化したという説があります。

ランプと呼ばれるおしりの、下側のやわらかい部分を特に切り出した部位です。適度に脂ものっていて柔らかく、赤身の部分は歯ごたえがあり、噛めば噛むほど味が出てきます。

カブリ

カブリは「肩カブリ」「肩ロースカブリ」「リブロースカブリ」の3種類に分けられます。

肩カブリは筋が多く硬く感じますが、味が濃厚で薄く切り焼肉で食べられます。

肩ロースカブリは、しっかりとサシが入っています。リブロースカブリより少し硬い感じですが、切り方によっては厚めに切って焼肉でもおいしく食べられます。

リブロースカブリは、リブキャップとも呼ばれます。牛肉の背にあたる最も外側にあり、脂と肉の旨味を味わえる、高価で最高級のレアな部位です。

三角バラ

三角バラは焼肉でいうカルビです。ただ、カルビも様々な部位が含まれており、その中でも特に美味しいと言われる部位です。

肩バラの一部(第一肋骨〜第六肋骨の部分)で、その名の通り切ると三角形です。別名は、「チャックリブ」と呼ばれています。サシ(霜降り)が多く、とてもやわらかく、特上カルビとして高価なことが特徴です。

ザブトン(ハネシタ)

肩ロースのあばら骨に位置する部位で、サシがしっかり入っています。

正確には、チャックロールと呼ばれる部位の外側をザブトンと呼び、内側のカタロース芯と区別します。口の中でとろける食感とコクのある味わいが特徴です。

以前は、「特上ロース」の呼び名が一般的でしたが、最近は、ザブトンやハネシタと呼ばれることが多くなりました。

トモサンカク

火打ち石に似ていることから関西では「ヒウチ」とも呼ばれているトモサンカクは、モモの部位「シンタマ」の一部です。

モモは脂が少ないのが特徴ですが、トモサンカクの部位は適度にサシが入り、コクもあり非常に美味しくいただけます。最近は人気も高いため、なかなか口にできないレアな部位です。

ミスジ

あまり聞き馴染みがない部位ミスジは、前脚のウデ(肩)の一部の部位です。サシが入っていて脂の融点が低いため、とても柔らかいのが特徴です。人気の高いレアな部位です。

カイノミ

ナカバラの一部で一番ヒレに近い部位です。

切ってみると貝の身に似ていることから、カイノミと呼ばれます。サシもあり、バラなのに脂のしつこさはなく、上品な味わいが特徴です。

トウガラシ

トウガラシは相当な肉好きでなければ、部位や特徴を知らない希少部位だと思います。名前を聞くと辛いのかと思いますが、辛さはありません。形が唐辛子に似ているため、この呼び名がつきました。

肩の一部で、肩甲骨付近の部位にあたります。

肉質はやや粗く筋があり、赤身のうま味が強く、繊維のような食感が特徴です。ただ、薄めにカットして食べると、噛むほどに肉汁があふれ出しジューシーな食感を味わえます。

ホルモンの希少部位

タン

タンはホルモンのなかでも馴染みのある部位ですよね。

ご存知の通り「舌」です。タンは根元に近くなるほど、脂がのってやわらかく上質な部位といわれています。特に「芯タン」は、一頭の牛から約10〜15cmの部位で、希少価値が高い部位です。

ハラミ

赤身肉だと思っている人も多いかもしれませんが、ハラミはホルモン(内蔵)に分類される部位です。内蔵とはいえ、肉の味が濃く、旨味を存分に感じられます。

サガリ

ハラミの一部で、バラに近い部位です。脂と赤身のバランスが良く、食べやすいので人気が高いです。地域によってはハラミとして出されることもあります。

テール

その名の通り「しっぽ」の部位です。テールを使った料理は、テールスープが馴染み深いのではないでしょうか。

高たんぱく質で、コラーゲンが多く含まれており、長時間煮るとコクが出て、独特の味わいのスープが楽しめます。お好みで胡椒をかけて食べると美味しく召し上がれます。

テッポウ

肉をひらいた形が鉄砲に似ていることからこの名がつきました。直腸部分の筋肉が多く脂肪が少ない部位です。食感はとても歯ごたえがあり、好みが別れやすい部位の一つです。

シビレ

変わった名前の由来は英語の「sweetbread(スイートブレッド)」が訛ったという説があります。牛の胸腺と膵臓にあたり、通常は生後1年以内の未成熟の仔牛から採取されます。

脂肪が多い部位のため、フォアグラのようにクリーミーで西洋でも好まれます。西洋では、油で揚げて食べる調理法が一般的ですが、日本では、焼肉やもつ煮、ホルモン焼きの材料に使用されることが多いです。

ネクタイ

焼肉屋さんではなかなか聞くことのないユニークな名前のネクタイは、食道にあたる部位です。

名前の通り見た目は細長く、ホルモンではありますが、味は赤身肉に近いです。

人気希少部位のおいしい食べ方

特に人気の希少部位の、おいしい食べ方について解説します。

イチボ

焼肉はもちろん、バーベキューやステーキ、ローストビーフなどの食べ方がおすすめです。

焼き方は肉のうまみが感じられるレアがおすすめ。味付けは塩・コショウでイチボ独特の味を楽しんでください。独特の味が気になる方は、わさび醤油や甘口タレでも美味しく食べられます。

カイノミ

スーパーに並ぶことがほとんどないため、オンラインストアでの購入がおすすめです。

フライパンで両面に塩・黒胡椒をかけ、好きな焼き加減になるまで焼きます。赤身と脂身が絶妙な部位のため、シンプルな味付けがオススメです。

タン

焼肉屋ではもちろん、自宅でも手軽に食べられます。特に「芯タン」はやわらかく食べやすいためオススメです。

スーパーやオンラインストアで購入し、フライパンで焼き、レモン汁で食べることを試してみてはいかがでしょうか。お酒のつまみにもぴったりです。

調理時の注意点

自宅で調理する際の注意点は、どの部位の肉も冷蔵庫から取り出したあと、30分ほど常温に戻してから調理すること。

冷たいまま焼くと表面だけが急激に加熱され、肉の内部温度が上がりません。結果、表面だけが焦げ、中に火が通らない状態になってしまいます。せっかく希少部位を食べるのですから、美味しく食べたいですよね。

まとめ

赤身肉もホルモンも、部位ごとに味や食感に特徴があり、好みは人それぞれです。

焼肉屋でかたっぱしから注文するもよし、好みの希少部位に狙いをさだめ、自宅へ取り寄せて食べるもよし。いずれにしても、貴重な希少部位を食べるのですから、楽しく食べたいものですよね。

あなた好みの希少部位を見いだし、「これは、絶対食べてみたい!」の新たな発見があるといいですね。他の人にも希少部位の味や特徴を紹介しながら肉を食べるとさらに楽しくなることでしょう。