ハンバーグで使う肉は何を買えばいいの?合い挽きや牛100%、それぞれの特徴を解説
ハンバーグによく使われる合い挽き肉。
なぜ、わざわざ牛肉と豚肉を混ぜるのでしょうか?
実はハンバーグ発祥の地であるドイツでは、合い挽きは考えられない。
今回は日本で合い挽きハンバーグが主流な理由と、牛100%など材料別ハンバーグの特徴を解説します!
なぜ日本では合い挽きを使うのか
日本では、手ごろな価格で肉料理を楽しむため、ハンバーグに比較的高額な牛と安価な豚の合挽き肉が使われ始めました。
豚肉の融点は体温と同等なのに対し、牛肉は45℃前後と高め。
牛肉と豚肉をミックスすることで、長時間たった後も口当たり柔らかいハンバーグを味わえるようになります。
一方ドイツは、玉ねぎやつなぎなどが入っていない牛肉だけを使用したハンバーグが主流。
アメリカには牛100%のハンバーグがありますが、他の材料が入っていないハンバーグはありません。
国によってハンバーグの元になっているお肉の種類が違うのは面白いですよね。
そもそも合い挽き肉とは
ひき肉は1種類の肉を専用の機械で細くした生鮮食品を指すのに対し、合挽き肉は牛肉や豚肉・鶏肉などの別カテゴリーの肉を一緒にして挽いた加工食品のことを指します。
混ぜることで、味や風味・栄養など各々の良さを引き立てあっています。
日本のハンバーグに使う合い挽き肉は、豚と牛の組み合わせが主流です。
材料別ハンバーグの特徴
牛、豚、鶏、豆腐など、各々100%の材料別ハンバーグの味や特徴をお伝えします。
牛100%ハンバーグ
牛100%のハンバーグは他の材料と比較し、必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6のバランスに優れていて、栄養面もばっちりです。
- 代謝のサポートをするビタミンB
- 免疫力向上や美肌、美髪を助ける亜鉛
- 吸収率がよく、効率的に血を製造するヘム鉄
ただ牛100%ハンバーグはパサつきやすく、赤身と脂身の兼ね合いで形成が難しいのが特徴。
肉の温度が上昇しないよう、氷水で冷やしながらこねたり、事前に塩でひき肉をよく混ぜたりする必要があります。
牛100%のハンバーグは火を通し切らなくても良いため、レアやミディアムレアなど色々な焼き加減とたのしめるところに魅力があります。
赤身と脂身の絶妙なバランスで、肉汁がじゅわっと溢れるハンバーグ。
旨味成分のグルタミン酸が入り、ステーキのような肉々しさが好きな人にはたまりません。
豚100%ハンバーグ
出典:ハイライフポーク
豚100%ハンバーグをおすすめしたいのは、咀嚼力が弱い方や成長期の子ども・運動習慣があり素早い疲労回復を求める人です。
他と比べ脂質は多いものの濃厚で、柔らかい口どけの栄養価が高いハンバーグです。
豚100%のハンバーグには、筋肉を作るたんぱく質と共にステアリン酸やオレイン酸など、悪玉コレステロール撃退の良質な脂を含め、下記のような栄養素が特徴です。
- 糖質代謝で疲労回復効果のあるビタミンB1
- 脂質の排出で髪や爪、肌の再生を助けるビタミンB2
- エネルギー作りのナイアシン
牛と比較すると安く手に入るため、普段の食卓に並べやすいのが魅力。
赤身が多い商品を選ぶことが、カロリーカットのコツです。
鶏100%ハンバーグ
出典:https://allabout.co.jp/gm/gc/7970/
鶏100%のハンバーグは牛や豚と比べ低カロリーで、たんぱく質はほぼ同量とれる優れもの。
肉の種類 | エネルギー(kcal) | タンパク質(g) |
牛もも肉:皮下脂肪なし | 212 | 20.2 |
豚もも肉:皮下脂肪なし | 138 | 21.5 |
鶏胸肉皮なし | 105 | 23.3 |
参照: 日本標準成分表2020年版(八訂)
消化吸収がいいという魅力に加え、血行を良くし2日酔い予防と糖質・脂質の代謝補助のナイアシンを含み、肌の生まれ変わりサイクルを促進し皮脂量も調整するビタミンB6と、ビタミンB2も入っています。
鶏胸肉にさらに多く含むイミダペプチドは、疲れをはねのける効果が期待できます。 くどくないため和洋中さまざまなソースとマッチし、牛豚よりも色素が薄めなのが特徴です。
豆腐ハンバーグ
出典:marukome
豆腐ハンバーグは、淡白な味わいで赤ちゃんの離乳食やお弁当のおかず・メイン料理にも使える安定のおかず。
高たんぱくで脂質が少なく、カロリーを抑えることができます。
牛肉100%のハンバーグが100g当たり約400kcalに対し、豆腐ハンバーグは約130kcalとヘルシーであることに加え、脂肪を燃えやすくするためダイエット効果が期待できます。
一緒に食べるご飯やかけるソースでカロリーオーバーになる恐れもあるので注意してくださいね。
低糖質で血糖値の急上昇が抑えられることから、注目を集めている豆腐ハンバーグ。
糖を体に取り組む命令を出すインスリンの分泌量が減り、太りづらい体作りをサポートします。
大豆イソフラボンがコラーゲンを増やし、良好なターンオーバーのサイクルを促したり、ビタミンB1やビタミンEなどが血流を良くしたりできるため、美肌効果が期待できます。
また、血栓予防効果が期待できるサポニンやイライラを抑え骨作りを助けるカルシウム、整腸作用のあるオリゴ糖などが含まれていることに加え、栄養満点で満腹感もあるのでダイエット中で糖質を控える必要があるけどハンバーグは食べたいという方におすすめです。
ハンバーグ以外で合い挽き肉を使うと美味しい料理
合い挽き肉を使った簡単で美味しいアレンジレシピを3つご紹介します。
じゃがいもとキャベツのひき肉味噌炒め
出典:クックパッド
キャベツのシャキシャキした食感を楽しみながら、ホクホクしたじゃがいもの満足感、一緒に野菜もとれる副菜。味噌の旨味でご飯も進みます。
材料2~3人分
ジャガイモ2個
キャベツ2枚
挽肉120g位
ショウガ1カケ
☆味噌大さじ1
☆醤油小さじ2~3
☆砂糖小さじ1
☆水大さじ2
☆酒大さじ2
サラダ油大さじ1
作り方
- 生姜を千切りにし、水洗いしたキャベツを食べやすい大きさに切る
- 皮を剥いたじゃがいもを一口サイズに切り、電子レンジで約3分加熱
- 油を熱したフライパンに生姜を投入し、香りが立ってきたら合挽き肉を入れ炒める
- ひき肉の色が変わればキャベツ、じゃがいもの順番に入れ、混ぜる
- 馴染んできたら☆を投入し、汁気が無くなるまで炒め完成
キーマカレー
出典:クックパッド
煮込む時間はないけど手軽にスパイシーなカレーで元気づけたい方におすすめなのがキーマカレー。
自宅でもプロのような味を再現することができますよ。 以下は4人分のレシピです。
材料
合い挽き肉200g
玉ねぎ中1個
にんじん1/2本
エリンギ1本
◆調味料
カレールー 3皿分
しょうが、にんにくチューブ5cmぐらい
ウスターソース大さじ1
濃口しょうゆ大さじ1
オイスターソース(なくてもOK)小さじ1
砂糖小さじ1
作り方
- エリンギと人参、玉ねぎをみじん切りにし、カレールーも包丁で細かくする
- 中火で温めたフライパンにサラダ油をひき、生姜と人参を香りが立つまで炒め人参と玉ねぎも投入
- 2に合挽き肉を入れ、大方火が通った後にエリンギを加え炒める
- マグカップに大さじ3杯の牛乳と刻んだカレールーを入れ、電子レンジで約1分目安に温める
- 4とオイスターソース、濃口醤油、ウスターソースを加え、軽く炒めた後砂糖を投入し、混ぜて出来上がり
ピーマンの肉詰め
出典:クックパッド
ハンバーグの形成は大変だがジューシーなお肉の塊が食べたい・アレンジを加えこなれたハンバーグ風なおかずを満喫したい方におすすめしたいのが、ピーマンの肉詰め。
色合いが綺麗で型があるので、形が崩れ台無しになるリスクも低いのは魅力的ですよね。
材料(15個分)
ピーマン5個
●あいびき肉300g
●卵1個
●生姜(すりおろし)1片
●パン粉大さじ3
●塩ふたつまみ
●胡椒・ナツメグ(お好みで)少々
片栗粉大さじ1~2
酒大さじ1
水200㏄
〇ケチャップ大さじ3
〇ウスターソース大さじ2
作り方
- ●をボールで全て合わせ、 よく混ぜる
- ピーマンのヘタとしっぽを取り、1個を横に3等分に切る
- ビニール袋へ2と片栗粉をいれシェイク
- 3に1を詰める
- 油をひいたフライパンで表面を焼き、焦げ目がついたらひっくり返し水100ccと酒を投入
- 蓋をし、中火程度で蒸し焼き
- 焼き上がり後ピーマンの肉詰めを取り出し、フライパンに残りの水100cc と○を加え火にかける
- 煮詰まったソースをかけて完成
まとめ
今回は、日本で合い挽きハンバーグが主流な理由と、牛100%など材料別ハンバーグの特徴、合い挽き肉を使ったアレンジレシピをを解説しました。
- 日本で合い挽き肉が主流な理由は、手ごろな価格で肉料理をたのしむため
- 合い挽き肉の特徴は、長時間たった後も口当たり柔らかいハンバーグを味わえること
- 牛100%挽き肉は火を通し切らなくてもいい
老若男女問わず人気なハンバーグに合挽き肉を使われているのには理由があったのですね。
合い挽き肉・牛100%の肉肉しいハンバーグ、どちらも魅力があって捨てがたいです。
何気なく食べているハンバーグ、何のお肉からできているかを気にしてみるとおもしろいかもしれませんね。