赤身肉ってどこ?部位ごとの違いや味を徹底解説
赤身肉と言われたらなんとなく頭の中でイメージはできるけど、どこの部位が赤身肉かと言われると、意外と答えにくいですよね。
今回は、赤身肉の定義とは、どこの部位が赤身肉なのか、美味しい赤身肉の食べ方まで解説します。
赤身肉の定義
まずは、赤身肉とは何なのかを解説していきます。
赤身肉と霜降り肉
赤身肉は、その名の通り見た目が赤い肉に使われている言葉で特定の部位の名称ではありません。
脂身が少なくあっさりしていて肉本来の旨味を楽しめるのが特徴です。 肩ロースやモモ肉・ネックなど、よく動く部位が赤身肉と呼ばれています。
赤身肉との対義語は霜降り肉です。
霜降り肉はサシと呼ばれる脂身が細かく入った肉のことで、柔らかい食感ととろけるような脂の甘みが特徴です。
赤身肉はヘルシー?
牛肉というと高カロリーのイメージがあるかもしれませんが、赤身肉は脂が少ないため比較的低カロリー・高タンパクなのです。
霜降り肉と比べてカロリーが半分以下、脂質が5〜6分の1の部位もあります。 ビタミンや亜鉛・鉄などの栄養素も多く含まれているので、お肉が好きな人はもちろん、ダイエット中の女性や筋肉をつけたい男性などたくさんの人におすすめです。
赤身肉の部位別特徴
赤身肉の部位の名前や特徴・含まれる栄養素などを解説していきます。
カタ
牛がよく動かす部位なので肉質は少々硬め。
歯応えがあるので赤身らしい食感をしっかりと堪能することができます。
コラーゲンを多く含んでいるため、エキスたっぷりの濃厚な味わいも楽しめますよ。 薄切りにして炒め物にするのもおすすめですが、煮込んでじっくり火を通すとより旨味が増しておいしくなります。
100gあたりのカロリー:286kcal
栄養素 :ビタミンB12、亜鉛など
おすすめの人 :歯応えのあるお肉が好きな人
おすすめの料理 :シチュー、スープなど
肩ロース
肩から背中に大きく広がる部位で、程よい脂と赤身の濃厚な味わいが特徴。
赤身肉の中でも柔らかく、ほどよい食感が楽しめます。
サシがきれいに入ったザブトンと呼ばれる希少部位など、霜降り肉も混在しています。
関西では「クラシタ」と呼ばれることもあります。
100gあたりのカロリー:411kcal
栄養素 :ビタミンB12、亜鉛、カルニチンなど
おすすめの人 :柔らかいお肉が好きな人
おすすめの料理 :焼肉、すき焼き、しゃぶしゃぶなど
ヒレ
牛の腰付近に位置するヒレは、牛全体のわずか3%程度しかとれない希少な部位。
あまり動かない部位なのでとても柔らかく、きめ細やかな肉質なのが特徴。
タンパク質やビタミンB群・鉄分・亜鉛など豊富な栄養素を含んでおり、牛肉のなかでも低カロリーな部位です。
100gあたりのカロリー:233kcal
栄養素 :ビタミンB1、B2、B12、ナイアシンなど
おすすめの人 :ダイエット中の人、栄養不足の人
おすすめの料理 :ステーキ、焼肉、牛カツなど
モモ
モモはその名の通り牛の腿付近にあり、よく動かす部分なので脂がほとんど入りません。
ブロック肉をそのままローストビーフにしたり厚切りにしてステーキにしたりと、さまざまな食べ方ができる部位です。
100gあたりのカロリー:246kcal
栄養素 :ナイアシン、ビタミンB12、亜鉛など
おすすめの人 :脂が苦手な人、濃厚な牛肉を楽しみたい人
おすすめの料理 :ステーキ、焼肉、ローストビーフなど
ランプ
霜降り肉として有名なサーロインの隣に位置し、お尻から脚にかけて広がる人気の部位。
脂と赤身のバランスがよく、濃厚な脂の旨味と牛肉らしい味わいを堪能できます。
柔らかい食感でカロリーも低く、ダイエット中の女性や硬い肉が苦手なお年寄りにもおすすめです。
100gあたりのカロリー:347kcal
栄養素 :ビタミンB12、亜鉛など
おすすめの人 :カロリーが気になる人、柔らかい肉が好きな人
おすすめの料理 :焼肉、ローストビーフ、ステーキなど
ネック
ネックという名前のとおり、首の部分の肉。
餌を食べたり水を飲んだりとよく動かす部位なので肉質がとても硬く、ひき肉として食べられることが多い部位です。
筋肉質でコラーゲンが豊富なので、肌荒れや髪質が気になる人におすすめ。
味わいはコク深く旨味たっぷりなので、出汁をとったり煮込んだりしていただきましょう。
100gあたりのカロリー:299kcal
栄養素 :たんぱく質、鉄、ビタミンB12
おすすめの人 :美容に適した肉が食べたい人
おすすめの料理 :シチュー、スープ、カレーなど
赤身肉の美味しい食べ方
脂が少なく牛の旨味を堪能できる部位の多い赤身肉の特徴を活かした食べ方を紹介していきます。
煮込み料理
赤身肉をおいしくいただくには、煮込み料理がおすすめです。
長時間煮込むことでたんぱく質が壊れ、ホロホロとしたとろけるような食感となります。
厚切りのブロック状にして最低でも1時間、できれば時間の許す限り鍋で煮込んでくださいね。
ビーフシチューはもちろん、鶏ガラスープで煮込んだりワイン煮込みにしたりと様々なアレンジができますよ。
【おすすめの部位】
肩・ネック
ステーキ
牛の旨味を存分に楽しみたい人は、ステーキとして食べるのがおすすめ。
口に含むと噛み応えがあり、あふれ出る肉汁を十分に楽しむことができます。
脂身が少なくさっぱりした味わいなので、たくさん食べてもカロリーを摂取しすぎることなくあっさりとした後味を楽しめます。
牛の臭いが気になるときは、焼く前に表面のドリップをしっかりと拭き取り、下味をしっかり付けるといいですよ。
火を入れすぎると硬くなってしまうので、レアかミディアムレアがおすすめです。
【おすすめの部位】
肩ロース・ヒレ・モモ
焼肉
日本では焼肉というと霜降り肉のイメージも強いですが、近年は赤身肉の専門店が増えてきています。
薄切りにして片面をサッと焼いて塩や山葵を付けていただけば、お肉の味わいが口の中いっぱいに広がります。
赤身肉は栄養たっぷりでヘルシーなのでお腹いっぱい食べても安心。 霜降り肉だけでなく、赤身肉の焼肉も楽しんでくださいね。
【おすすめの部位】
肩ロース・モモ・ランプ
しゃぶしゃぶ、すき焼き
薄切りにした赤身肉はしゃぶしゃぶやすき焼きがおすすめ。
あっさりした赤身肉はしゃぶしゃぶ出汁やすきやきのタレが染み込みやすく、噛むほどに肉の旨味を味わうことができます。
しゃぶしゃぶは火を通すことで脂が落とせるのでよりヘルシーに。
すき焼きにすると噛むほどに肉の濃厚な旨味を味わうことができるでしょう。
【おすすめの部位】
肩ロース・外モモ
ローストビーフ
あっさりとした脂が少ない赤身肉は、ローストビーフにぴったりです。
赤身はブロック肉が手に入りやすいため気軽に挑戦できますよ。
フライパンで作る方法以外にも、炊飯器や湯煎での調理が可能です。
【おすすめの部位】
モモ・外モモ・ランプ
まとめ
赤身肉は部位によってさまざまな味わいが楽しめます。
脂が少なく比較的ヘルシーなので、カロリーが気になる女性にも、肉をたくさん食べたい男性にもおすすめの食材。
赤身肉のおいしい食べ方は、
・煮込み料理
・ステーキ
・焼肉
・しゃぶしゃぶ
・ローストビーフ
でした。
スーパーや精肉店で手に入れた赤身肉のおいしさを最大限活かせる食べ方で楽しんでくださいね。