ローストビーフは部位で味や食感が変わる|お肉の選び方やソースもご紹介
ローストビーフとは、牛肉の塊をオーブンなどで蒸し焼きにして薄くスライスした料理のこと。
近年は日本でもパーティ料理に使われたり、スーパーでもローストビーフ用の牛肉が売られていたり、馴染みの深い肉料理ですよね。
ローストビーフに牛肉のどこの部位が使われているかご存じですか?
なんとなく赤身肉を使うということは分かっていても、部位となると詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
今回は、ローストビーフに最適なお肉の部位や合わせるソースや美味しい牛肉の見分け方を解説しています。
最後まで読めば、ご自宅でも美味しいローストビーフが作れるようになりますよ!
ローストビーフに最適なお肉の部位は5種類!
ローストビーフ用のお肉として、主に牛肉の赤身肉が好まれます。
特に牛のモモ肉がおすすめ。中でもウチモモはローストビーフによく使われる部位です。
ウチモモ
ウチモモは牛の後ろ足の股の付け根部分。
牛肉の中でも非常に筋肉質で脂身が少ないためあっさりしており、薄く切れば柔らかく仕上がります。
上質なウチモモにはサシが入るため、表示と見た目をチェックすれば美味しいお肉かどうか判断できます。
どの部位を選べばいいか迷ったら、ウチモモを選んでおけば間違いありません。
ランプ
ランプはモモ肉の中では高価でキメが細かく、あっさりとした味わいの赤身肉。
ステーキ肉としてもよく使われており、厚めに切っても柔らかいので、薄切りではなく厚めのローストビーフが好みという方には特におすすめの部位だと言えます。
国産牛・輸入牛ともに柔らかいのが良いところなので、お肉の味をしっかり味わいたいのなら黒毛和牛のランプが一番です。
サーロイン
サーロインを含むロース肉もローストビーフに向いています。
サーロインは牛肉の王様と呼ばれる部位。サーロインのロインは「腰の肉」という意味で、牛の中でも腰の上部・胸椎の後方部分の肉のことを指します。
しっかりとした赤身のローストビーフ・脂肪分の多い溶けるような味わいのローストビーフのどちらも、サーロインならたのしむことができますよ。
リブロース
リブロースは牛の背中側にある筋肉部分に当たる部位です。
肩ロースとサーロインの間にある部分で、断面が非常に大きいのがポイント。
断面が大きいため、量が少ない場合には向いていません。お肉を豪快に焼き上げて豪快に調理したい時は、リブロースでローストビーフを作ってみてはいかがでしょうか。
フィレ
フィレは赤身の中ではあっさりした味わいでキメが細かく柔らかく、お肉の味がしっかり感じられるため、牛肉の中でも高価で人気のある部位です。
特別な日やお祝い時のローストビーフにはフィレを使うという方も多いかもしれません。フィレなら国産牛・輸入牛どちらをとっても柔らかく仕上がります。
ローストビーフにぴったりのソース
ローストビーフには、美味しさを引き立てるソースの存在も欠かせません。
ローストビーフをより美味しくする、おすすめなソースについてご紹介します。
赤ワインソース
ローストビーフといえば、赤ワインを使ったソースが定番ですよね。
本格的なイメージもあり、家で作るのは難しいのではと考える人も多いかもしれませんが、赤ワインソースは材料を煮詰めるだけで簡単に作れてしまうんです。
コツは材料として美味しいワインを使うこと。隠し味にバターを加えるとより美味しくなりますよ。
わさび醤油ソース
和風の味付けにおすすめなのが、わさび醤油風味のソースです。
わさびのツンとした爽やかな香りが牛肉の美味しさを引き立ててくれます。
お肉に直接つけるのもローストビーフ丼のタレとして使うのもおすすめです。
大きめの耐熱容器にみりんを入れて、ラップをかけずに電子レンジ600Wで1分加熱。
砂糖を加えて混ぜて溶かします。
みりんが熱いうちに砂糖を加えると、底に溶け残りませんよ。
わさびと醤油は香りが飛んでしまわないよう、みりんの粗熱が取れてから混ぜ合わせてください。容器のフチで少しずつ溶かしながら混ぜるのが馴染みやすくなるポイントです。
ヨーグルトソース
ローストビーフにヨーグルトソースと聞くと意外に感じるかもしれませんが、実はヨーグルトの爽やかな風味が牛肉とよく合うんです。
ローストビーフ丼にかかっているのを見たことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
少し酸味があるので、ローストビーフでサラダを作るときにもおすすめです。
材料を混ぜ合わせるだけで完成するので、作るのはとても簡単。
にんにくを加えるレシピもありますが、基本的に加熱をしないソースなのでにんにくを入れすぎると辛くなることもあります。
味見をしながらお好みの量に調節してくださいね。
オニオンソース
市販のローストビーフにはオニオンソースがついてくるのが定番ですよね。
オニオンソースを作る時のポイントはしっかりと煮詰めること。
熱を加えることによって玉ねぎの辛みが甘みに変化します。
ローストビーフを焼いた時の肉汁を加えると、ソースにコクと旨味が出てより本格的な味になりますよ。
ブルーベリーソース
最後に紹介するのは、変わり種のブルーベリーを使ったソース。
意外にもブルーベリーの甘酸っぱさが牛肉と相性抜群。
ブルーベリーのジャムを煮詰めるだけで簡単に作れます。
より本格的な味わいにしたいときは、赤ワインやバルサミコ酢を使ってください。
ジャムではなく冷凍ブルーベリーを使うと見た目も豪華になりますよ。
美味しいローストビーフになる牛肉の見分け方
美味しいローストビーフを作るには、ソースだけでなく素材となる牛肉のクオリティも重要です。
美味しいローストビーフになる牛肉の見分け方を紹介します。
ドリップがでていないか
スーパーのトレーに赤い血のような液体が溜まっているのを見たことがありますよね?
お店で牛肉を買うときに見るべきポイントは、お肉からドリップが出ているかどうか。
血だと勘違いしている方も多いかもしれませんが、赤い液体はドリップと呼ばれるお肉の旨味成分が凝縮した肉汁の元。
つまり、トレーにドリップが溜まっている牛肉はすでに旨味成分がお肉の外に流れ出てしまっているということなんです。
ローストビーフは牛肉の旨味が大事な要素となるので、お肉を購入する際はドリップが出ていないものを選びましょう。
お肉の色
美味しい牛肉なのかを手っ取り早く知るためには、お肉の色を観察しましょう。
褐色に近いようなくすんだ色のお肉は、牛肉が酸化して劣化しつつある証拠なので注意するようにしましょう。
ただし、牛肉同士が重なって黒ずんでいる場合は、切り分けた後で酸素に触れることによって鮮やかな赤色に変化するため問題ありません。
重なっていて空気に触れてなく黒ずんでいる場合は、酸化が進んでいないということなので、むしろ新鮮な良い牛肉の証拠なんです。
牛肉の味には個人の好みもあるかとは思いますが、ローストビーフに使うお肉はなるべく柔らかいものの方が良いですよね。美味しいローストビーフを作るために、以上の点に注意してみてください。
まとめ
ローストビーフを作るなら、モモ肉やロース肉・フィレなどの脂身が少ない赤身肉を使うのがおすすめです。
ソースを自作すれば個性的な味わいのものも合わせて楽しめますよ。
牛肉を購入する際は、ドリップやお肉自体の見た目に注目してみてください。
牛肉のさまざまな部位を使って、気分にぴったりの美味しいローストビーフを味わってみてはいかがでしょうか。